可制御性

制御工学の目的は、出力y(t)が目的の値になるように、入力u(t)の値を設計することである。

システムの状態変数x(t)の初期値x(0)が与えられているときに、目的とする状態変数x(s)が得られるようにu(t)を設計できることを可制御性という。可制御性の必要十分条件は、

U_c = \begin{bmatrix} B & AB & \cdots & A^{n-1}B \end{bmatrix}

としたときに
rank(U_c) = n

(ただし、nは状態変数の次元)

となることである。

B=Oならば、入力をどんなに設計したところで状態変数x(t)を目的の値に制御することは明らかにできない。

B \neq Oでも、例えば2つのタンクに「同じ入力量」の水を注いで、各タンクの水面の高さを制御する場合などは可制御ではないことがある。